内裏・内神田皮膚科 の日記
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触診
2017.07.09
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皮膚の病気には 浅い(表皮レベルの)ものと、 深い(真皮レベル以下の)ものでは、治療の仕方にも大きく異なる部分があります。
さらに、免疫系が活躍する「炎症性」の病気か、免疫系が無関心な「形成性」の病気か、を見分けていきます。 それには病変の色や形のみならず、「硬さ」が重要な判断基準になることも多いのです。
浅いものは軽く触れるように撫でて診察します。 ぶつぶつ・ざらざらの具合から、表皮の炎症や傷害の程度を推し量りします。
深いものは摘まんだり圧したりして、厚みや形や硬さ、周囲との動きやすさなどを診ます。 そのしこりの具合から真皮の炎症の程度を測ったり、皮下組織への腫瘍の浸潤の程度を推測したりします。 腫瘍なら良性なのか悪性が疑われるのか、などを判断します。
皮膚の診断には、表面からはわからない「構造」にも常に留意する必要があるのです。